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大阪>シカゴ('94)>シアトル('95~ )
シアトルの夜はグーグー眠る。シアトル在住というくくりだけで、Seattleit(シアトライト・シアトル人)とは呼ばれたくないです。勝手に命名:Nirvaneseと呼んでください。なぜならシアトルは全米で自殺率がトップクラスなんです。哲学者なんですよ、みなさん。なんて洗練された街なんでしょうか。曇りのち雨・お陽さんちょこっとのぼります。
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ジョギング開始。15秒走ったところで歩道の草むらにうずくまってるカラスをみつける。「あれ?どうしたん?」と思わず声をかける。足怪我してんかなぁとカラスに接近約30cm。それでもからすは飛ばない。じっとからすをみる。すげーなんか感動。羽がきれい。するとどこかへ飛んでいった。飛べると分かったのでジョギングに戻る。

20分ほどしたときにまたもやあのカラスを見つける。アパートの塀に止まっているものの、ツルン・ツルンとすべる。なんでや?やっぱりどこかがおかしい。私の頭上には電線にとまってカァカァと他のカラス2羽がうるさい。足の不自由なカラスが違うアパートに飛んでいく。一羽のカラスが追っかける。ん!!!そいつったら足の不自由なカラスを攻撃してる!飛ぶトコ飛ぶとこのおっかけっこでやっぱり攻撃されてる。空を飛ぶより地上の方が安全なのか、道に着陸。不思議と他のカラスは地上に降りたカラスを攻撃しない。動かないカラス。観察開始。片足のない鳩はよくみるものの、こんなカラスの観察ははじめて。

足2本あるものの、人間の手で表現すると、第一関節がペタンと折れて手のひらとくっついてる状態。しかも足2本ともそれ。え?生まれつき?それとも事故?どういう感じで?といろいろ想像が始まる。そんな具合の足だからうまいこと電線や木につかめない。またもやあの意地悪カラスがやってきた。しかも私に威嚇するようにカァ~!と近くで鳴く。うわぁ~ナンやねん、お前。ガンバッテ飛んで逃げる。私もついていく。木に止まろうとしたがバサバサと転落。これはかなり衝撃的な映像だった。這い上がって草むらに隠れる。なんかドラマ。もお掴んでだき抱えてあげたい気分。捕獲しようかどうか一瞬まじで迷った。

でその後もジョギングをしながらそのカラスを見守ること90分。道端でうずくまっている。車が動き出した。危ない・引かれる。「ちょっとまって!カラスがおんねん!」とカラスを安全な方へと追いやる。「OKです」と私。それから新たな場所で落ち着いてずッと大人しくしている。とりあえずそこで大人しく休んでなさい。余計な力使わんように。私がそこから離れると後ろからカァカァと鳴く。鳴かんでもええのに。居場所教えんでもええのに。仲間を呼んでいるのか、なんなのか。私に助けをもとめているのか。私は意地悪カラスからそいつを見守ろうとしてたが、私が行くとこいくこと他のカラスがとんでくるため、ある意味私がそのカラスの居場所を教えてるみたいなもんかもしれない。私のジョギングパンツが真っ赤で目立ちすぎなのか。カラスじゃなくても50m先の友達ですら私と分かるくらいだ。それとも私が意地悪カラスと思っていたカラスは、やはり仲間で足の不自由な仲間を人間から助けようと敢えて私の方へ来るのか。でもソイツラから逃げるように違う場所へ飛んでいってたのを見てるし、全然わからないカラスの世界。

もお君はカラス社会には戻れないかもしれない。庭のある家なら君を保護して飼うことも出来るかもしれないが、家はアパート。今君を飼うことはできない。それに君はうるさい。アパートだから静かにしなさいと言っても君は聞かないだろう。そして家には猫もいる。猫が睡眠不足になるかもしれない。他の安全な場所に移してやっても、君にとっては大きなお世話で余計に実は危険なとこかもしれないし。私は君をどうすることもできない。ほっておくのが一番かも。ああ、カラスよ、君は車に引かれて死んでしまった方がよかったのか。私の心配をよそに、それでも君はこれからも一人で生きていくかもしれないし、近々死ぬかもしれない。それはカラスも人間も同じか。
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