ピッチ

　「麒麟です」

♪バラが咲いたー・バラが咲いたー♪

を相変わらずソプラノリコーダーで吹いてます。

判明したこと。私は「ドレミふぁ」で歌って吹いてるのではなく♪バラが咲いたー・バラが咲いたー♪と歌いながら、自分の指の動きを覚えて吹いている。と同時に「練習用ヴィデオ」を自分で見てるような気でそれを真似て吹いている。素直にドレミふぁで覚えたらいいものを。

気分よく吹いてた。吹き終えた。
突然横から男の声あり。「２つ、ピッチーだったね」
絶句。私の心は大いに揺さぶられた。私は落ち込んだ。
男は審査員化としていたのだ。聞いてやがるぜ、全く。

がははははは！

知らぬ間にジャスティンはバラが咲いたのリズムを何気に覚えていたのだ。しまった。これでいよいよ手は抜けなくなった。緊張するぜ。まだまだだぜ。しかし、嬉しい言葉だったぜ。

まずは正しい音階でバラが咲いたを小声で歌う。集中。耳をすませば。はい、オッケー。つかめました。それではそれを元に笛で歌ってみましょう。はい、オッケー。指で覚えこみましょう。インプット・アウトプット、はいオッケー。

手を温めてもお一度吹きます。ゆる覚えのパートも私の「映像」でクリアー。次もクリアー。次もクリアー。ここさえクリアーすれば。この瞬間あとの２章節に緊張した。ここで間違えたら全ては終わった。とか思いながら心は上の空。でもクリアー。最後の最後。イッパイイッパイだった。最後から２番目の音符。ぴロロっ。なんとか誤魔化した私だったが、気持ちは真央ちゃん。「全然納得してません。」

ジャッジはそれは見逃してくれた（多分。恐ろしくて聞けなかった）。なぜなら間違いを指摘すれば、更にこの女は吹きまくるであろうと思われ。沈黙は金なり。はい、また明日。